ビジネス日本語の教科書
上級学習者向けのビジネス日本語の教科書をまとめてみました。
新・にほんご敬語トレーニング
- 金子広幸. 初級が終わったら始めよう:新にほんご敬語トレーニング. 2014. アスク出版
中級学習者ぐらいから使用できます。
敬語は形式は知っているものの、いつ、どう使うかわからないと思う学習者は結構いるのではと思います。
この教科書はそんな学習者のために、実際の場面で(主に会社)、「おわびする」「申し出る」「相談を受ける」などの行為をするときに便利な敬語の練習ができます。
各課は、まず、敬語の使用に問題のあるサンプル会話をみて直したほうがいいところなどを考え、その後表現を導入・練習という形になっています。
巻末にはロールプレイ問題もあるので、実戦練習もできます。
上級学習者でも敬語を使うことに慣れていない人には好評です。
人を動かす!実戦ビジネス日本語会話 上級
- 宮崎道子他 (2008). 人を動かす!実戦ビジネス日本語会話: 上級. スリーエーネットワーク
中級~上級まで3冊のシリーズです。
上級の教科書では、「面会して交渉する」「トラブル処理」など実際にビジネスで起こりそうな場面を設定し、その中でどういう表現を使っていけばいいかを考え、練習することができます。
それぞれの課は、5つの課題から構成されています。
まず、課題1でロールプレイにチャレンジしたあと、課題2で表現などを学び、その後、課題3・4で会話練習ができるようになっています。課題5は振り返りをするような形になっています。
会話のクラスで使うにはいいかなと思います。
ロールプレイで学ぶビジネス日本語 グローバル企業でのキャリア構築をめざして
- 向山陽子他 (2012). ロールプレイで学ぶビジネス日本語 グローバル企業でのキャリア構築をめざして. スリーエーネットワーク
これも初中級~上級までシリーズで出版されています。
上記の本と同様、「催促の電話をかける」「交渉をすすめる」など実際にビジネスで起こりそうな場面を設定し、その中でどういう表現を使っていけばいいかを考え、練習することができます。
まず、会話の流れを確認したあと、モデル会話を見て、語彙・表現を学習し、ロールプレイをするという流れになっています。
また、ロールプレイだけでなく、「企業文化について考えよう」というセクションで、日本の企業文化について考えさせるような読み物もあり、クラスでディスカッションができるようになっています。
まとめ
上級学習者向けのビジネス日本語の教科書をまとめてみました。
上級クラスを教えていると、ビジネスの場面での日本語を練習をしたいというニーズもあるのですが、なかなか自分では場面がうまく設定できずにいることも多いです。こういう教科書を参考に、クラスにうまく組み入れられればいいなと思っています。
他にも教材はあるので、随時加筆・修正などしていければと思います。