「ふわとろ SIZZLE WORD」
おいしさを伝えることばに関する本を読んでみました。
この本ではおいしさを伝える言葉のことを「シズルワード」と呼んでいます。
- B.M.FTことばらぼ(2016) ふわとろ SIZZLE WORD 「おいしい」言葉の使い方.B.M.FT出版部
本は3部構成で、第一部は、『「おいしい」をつくる人の言葉』という題で、食品業界に携わる人々の声をのせています。
第二部では、『「おいしい」言葉を考える』という題で、おいしさを伝える言葉について調査結果等を紹介しています。
第三部は、食べ物がカギとなっている本や映画を紹介しています。
また、巻末にはシズルワードの字引もあります。
日本語はオノマトペが多い言語だといわれていますが、シズルワードには「もちもち」「さくさく」など多数のオノマトペが含まれていました。食品の「おいしさ」を伝えるときにもオノマトペが効果を発揮するようですね。
インターネットでのシズルワード
第二部の「インターネットで語られる”シズルワード”」(灘本明代著、p. 216-227)では、インターネットで使われるシズルワードを分析していました。
その結果、各サイトでは以下のタイプのシズルワードが多かったようです。
- クックパッド → 味覚系・食感系
- 一般Web → 情報系
- Twitter → 味覚系・食感系(食べた経験)
例えば、唐揚げについては、クックパッドは「ジューシー」がよくつかわれるのに対し、一般のWEBだと情報系の「絶品」、Twitterだと「揚げたて」ということばが頻出していたそうです。
メディアの目的によって使われるシズルワードのタイプも変わってくるようですね。
まとめ
B.M.FTのウェブサイトをみると、「おいしいを感じる言葉 Sizzle Word 2019」の調査結果も公表しているようです。
また、シズルワードについては新しい本も出版されているようです。
- B.M.FTことばらぼ(2018) sizzle word 2018 シズルワードの現在 「おいしいを感じる言葉」調査報告 2018改訂
機会があれば読んでみたいと思います。