言語人類学者のSilversteinの論文が難しすぎて断念。代わりに彼の標準アメリカ英語についての講演を視聴しました。

  • Silverstein, Michael. “Indexical order and the dialectics of sociolinguistic life.” Language & Communication 23.3 (2003): 193-229.

を読もうとしたのですが、私には難しすぎて途中でギブアップし、気づいたら関係ない彼の以下のビデオを見てしまいました。

  • Silverstein (2012) America’s Tongues


このビデオでは標準語化の話をしていました。日本だと東京のアクセント、フランスだとパリのアクセントが標準語となっているのですが、いわゆる標準アメリカ英語は別にニューヨークやワシントンの発音ではなく、それについての歴史的背景や標準語化の流れやそれに伴うイデオロギー、標準語化の個々人への影響などについて映像と写真とともに話していました。

ニュースなどで聞く標準アメリカ英語は、標準語を決める際に「アメリカらしい」と言われた、中西部のアクセントらしいです。「water」の「r」や「mother」の「r」など、母音の後の「r」の音を発音するのが標準アメリカ英語の特徴らしいです。確かにアメリカ英語といえば「r」の巻いた感じの印象があります。

ただ、ニューヨークの発音などはその母音の後の「r」の音を発音しないので、こういう標準語化の動きを受けて、いわゆる「訛り」を直そうとする動きがみられたりとか、「訛りがあっていいじゃないか」という動きがあったりとか、いろいろあった(ある)みたいです。

とても分かりやすくて、おもしろかったです・・・。論文もこれぐらいわかりやすかったらいいのに・・・と思いました。論文のほうはいつかまた読みたいと思います。

 

  • Silverstein Michael (2016). Language in Culture: The Semiotics of Interaction (Masterclass). HAU