数え方の辞典
「度」と「回」の違いについて調べてみました。
参考にしたのはこの本です。
- 飯田朝子(2004) 数え方の辞典. 小学館
↑この辞典は数え方に関する豆知識がたくさん記載されています。
ちなみに、この辞典の目次の部分が、この前紹介した、「速読の日本語」という速読用教材でも練習用に使われています。
以前、日本語中上級のクラスで速読練習をしたときに、目次を見て「こんな面白い辞典があるなんて!」と大喜びし、実際に購入した学生もいました。
「第」「全」「計」の前は「回」のみ
「3回会う」「3度会う」など、「回」と「度」は置き換えられることが多いですが、違いとしては以下のようなものがあるそうです。
接頭辞の「第」「全」「計」がつくときは、「回」のみで、「度」を置くことができません。
- ○ 第100回大会 ×第100度大会
- ○ 全10回のテレビドラマ ×全10度のテレビドラマ
- ○ 計50回実施 ×計50度実施
「0」や少数の場合も「回」のみ
ゼロや少数の前も「回」のみです。
- ○ 0回 × 0度
- ○ 2.5回 × 2.5度
規則的に継続・反復が期待される場合は「回」、そうでない場合は「度」
またニュアンスとしては、「回」の場合は、規則的にその行為が繰り返され、継続されることを期待している場合によく使われるようです。
逆に、「度」はあまりその行為が規則的に繰り返されるのを期待していない場合や、次の行為が予測できない場合に使われるようです。
- 3度目の結婚
- 3回目の結婚
「3度目の結婚」というと、これ以上の結婚を期待していないというニュアンスになるようです。
逆に、「3回目の結婚」というと、4回目、5回目もあるというニュアンスがあるようです。
- なわとびを50回とぶ
- ?なわとびを50度とぶ
「なわとびを飛ぶ」などの場合は、、個人的には「回」を使う気がします。この説明にあてはめると、「回」が規則的に反復するからということになるのかもしれません。
まとめ
「度」と「回」の違いについて調べてみました。
特定の接頭辞の後には使えないなど、「度」のほうが「回」よりも使用に制限はあるようですね。