マルチモダリティ(multimodality)に関する入門書の紹介

マルチモダリティについて

ディスコース分析では、ただ「文章」だけではなく、フォント、文字の大きさ、写真、動画など様々なコミュニケーションモードを分析の対象に含めたマルチモダリティ(multimodality)に関する研究も最近増えています。

Kress and van Leeuwen (1996)とScollon and Scollon (2003)を読みたいです:マルチモーダル分析で役に立ちそうです。

ただ、その重要性がわかったとしても、実際どう分析すればいいのかなど迷うことも多く、実際に分析する際に役に立ちそうな入門書について調べてみました。

 

Bateman et al (2017)のマルチモダリティに関する教科書

去年、De Gruyter Mouton社から以下のようなマルチモダリティの教科書が発売されていたようです。

 

  • Bateman, John, Janina Wildfeuer, and Tuomo Hiippala. Multimodality: Foundations, Research and Analysis–A Problem-Oriented Introduction. Walter de Gruyter  2017.

理論や分析方法、ケーススタディなども記載されているようです。

 

Jewitt et al. (2016)のマルチモダリティに関する入門書

  • Jewitt, Carey, Jeff Bezemer, and Kay O’Halloran. Introducing multimodality. Routledge, 2016.

マルチモダリティの教科書と言えば、2016年に上記の本も出版されています。

これは、マルチモダリティと一言でいっても、理論的背景が違っていて、混乱することが多いのですが、この本ではマルチモダリティに対する3つのアプローチとして、Systemic Functional Linguistics、Social semiotics、conversation analysisの3つに分けて、わかりやすく説明していて、頭の整理に非常に役に立ちました。