今日はTESOL Quarterlyに記載の以下の論文を読みました。
- Flores, Nelson. “The unexamined relationship between neoliberalism and plurilingualism: A cautionary tale.” TESOL Quarterly 47.3 (2013): 500-520.
Floresは以下の本の編者もつとめているようです。
- The Oxford Handbook of Language and Society, ed. Ofelia Garcia, Max Spotti, and Nelson Flores. Oxford: Oxford University Press. 2016.
この前のKubotaの論文と共通するところがありますが、彼も「複言語主義」を無批判に受け入れることに警鐘を鳴らしていました。
特に、Floresは複言語主義で理想とみなされる者(「subject」という言葉を使っていました)は、ネオリベラリズムで理想とされる者と共通する部分が多いといっています。Floresはネオリベラリズムも複言語主義も、複数の言語を操り、複数の文化を理解し、多様な社会に適応できる人材を育成しようとしているといっています。
こういった共通点により、複言語主義を無批判に推進することで、ネオリベラリズムを推進することになるおそれがあると言っていました。
基本的にネオリベラリズム(詳しくはこちら)には批判的なようですね。