Nick EllisのUsage-based Language Learning(用法基盤学習)に関する動画を視聴しました①

Usage-based Language Learning(用法基盤学習)

この前もUsage-based Language Learning(用法基盤学習)について少し紹介しましたが、近年では言語に関する知識や言語の処理というのは、単語や表現の使用頻度に大きく左右されるといわれています。

今日はそのUsage-based Language Learningについての動画を視聴しました。

  • “Usage-based Language: Investigating the Latent Structures that Underpin Acquisition,” Nick Ellis. Wiley, 2013.

 

Nick EllisはUsage-based Language Learningについて多く執筆しています。

  • Ellis, N. C., Römer, U. & O’Donnell, M. B. (2016). Usage-based Approaches to Language Acquisition and Processing: Cognitive and Corpus Investigations of Construction Grammar. Language Learning Monograph Series. Wiley-Blackwell.

 

なぜ用法に着目する必要があるのか。

例えば、この動画で出ていた文ですが

  • It mandooled across the ground

という文があったとします。この「mandooled」というのは架空の単語なのですが、「動詞 +across 場所」という構文を見て、我々はおそらくこれは「roll」のような意味なのではないかなどと想像するのです。

この動画に出てきていた、もう一つの例はこれです。

  • The garm(北欧神話に出てくる番犬)spugged him the book

この「spugged」というのも架空の単語なのですが、「動詞+人+物」という形を見て、我々はおそらくこれは「give」のような意味なのではないかなどと予想します。

なぜそう予想するのかというと、我々はこういう構文(constructions)に多く接していて、これらの構文を学んでいるからだそうです。

こういう構文の使用頻度というのは言語学習には重要で、使用頻度を無視した言語学習というのは、問題があるのではないかとEllisは述べていました。

 

ジップの法則(Zipf’s law)についても述べていましたが、これについては長くなるので、また明日にします。