統計の自学シリーズです。第13回目の今日も下記の本の第5章を読み、いろいろな統計テストについて学びました(p.131-147) 。
- Larson-Hall, Jenifer. A guide to doing statistics in second language research using SPSS and R. Routledge, 2015.
One-way ANOVA(一元配置分散分析)
ANOVAは「analysis of variance」の略で、t-testと同様、グループが異なるかどうかをテストするものです。ただ、t-testと違い、3つ以上のグループ間で差異があるかを調べるときに使います。
One-way ANOVAは以下のような特徴があるそうです(p. 140)
One-way ANOVAを使ったSLA研究としては、Schauer(2006)やTroflmovich and Baker (2006)などがあるそうです。
例えば、Schauer (2006)の研究では、外国語としての英語学習者(EFL)と、第二言語としての英語学習者(ESL)の間に語用的・文法的エラーの認識・評価に違いがあるか調べたそうです。
これを調べるため、One-way ANOVAを使って、EFL、ESL、英語のネイティブスピーカーの3つのグループの中で、語用的・文法的エラーの判断に違いがあるかを調べたそうです。
過去のシリーズです。
- 第1回目:第二言語習得研究における統計①:参考書の紹介
- 第2回目:第二言語習得研究における統計②:SPSSとR
- 第3回目:第二言語習得研究における統計③:変数
- 第4回目:第二言語習得研究における統計④:Null Hypothesis
- 第5回目:第二言語習得研究における統計⑤:Inferential statistics(推計統計)とdescriptive statistics(記述統計)
- 第6回目:第二言語習得研究における統計⑥:p-value(p値)
- 第7回目:第二言語習得研究における統計⑦:degree of freedom(自由度)
- 第8回目:第二言語習得研究における統計⑧:Correlation
- 第9回目:第二言語習得研究における統計⑨:Partial correlation
- 第10回目:第二言語習得研究における統計⑩:Multiple regression
- 第11回目:第二言語習得研究における統計⑪:Chi-square test
- 第12回目:第二言語習得研究における統計⑫:T-test