昨日の続きです。Critical thinkingについてのMcPeck (1981)の本についてです。途中、集中力が途切れて飛ばし読みになってしまった箇所もありましたが、備忘録用にメモしておきます。
- McPeck, J. (1981) Critical thinking and education. Martin Robertson.
全体的にかなり強い口調で従前のクリティカル・シンキングに関する文献を批判していました。
例えば、この前紹介したEnnisについても、Ennisはクリティカル・シンキングの定義として「correct assessing of statements」と言っていたそうなのですが、この「correct」とはいったい何をもっていうのかと批判していました。
また、informal logic(非形式論理学:数学の公式等ではなく、言語を使って論証する学問のようです)がよくクリティカル・シンキングと結び付けられるようですが、これについても、informal logicはクリティカル・シンキングと同義ではなく、informal logicを身に着けた人がクリティカルな考え方ができる人とは限らないといっていました。
McPeckは、クリティカル・シンキングには、そもそもある分野に関する知識を持つことが必要で、クリティカル・シンキングという要素だけを取り出して教えるということについては批判的なようです。