今月17日に発表された文化庁の「平成26年度 国語に関する世論調査」について9月18日付で複数の新聞が報じていました。
文化庁が1995年から毎年実施している調査で、ある言葉への寛容度(意味・言い方)をはじめ、外国人に対する日本語教育や、言葉遣い等、幅広いトピックで調査しています。
今回、グーグルのニュース検索で「国語世論調査」と調査すると、とても素晴らしいとの意味で「やばい」を使うという人が増えていることをタイトルにしていた新聞社が多かったようです。
*検索日:2015年9月18日。2015年9月18日の記事に限定して検索。
★「やばい」について
- 「やばい」=「素晴らしい」26・9% 国語世論調査(東京新聞)
- 「やばい」「うざい」「微妙」「わたし的に」…国語世論調査で明らかになった“新時代語”の風景(産経ニュース)
- 良い意味で「やばい」定着 文化庁の国語世論調査(中国新聞)
- 「やばい」は褒め言葉?=「婚活」「イクメン」も9割浸透—国語世論調査・文化庁(時事通信社)
- やばい=すばらしい 10代の9割、肯定的に使用(朝日新聞)
他多数
★ぼかし言葉について
- 「微妙」「わたし的には」…言葉のぼかし表現浸透 文化庁調査(日経新聞社)
- 国語世論調査:「わたし的には」「…みたいな」 増える、ぼかし言葉 14年度(毎日新聞社)
- 若者的「微妙」なぼかし言葉、幅広く浸透(読売新聞)
★「やばい」の記事とは別記事でもう少し詳しく報道している新聞社も
- 国語世論調査:「手書きがいい」9割「機会ない」も3割(沖縄タイムス)
- 「枯れ木も~」はにぎやか? 慣用句の理解度調査(北海道新聞)
- 「おもむろに」正しい意味は?=慣用句誤用、世代で差―国語世論調査(時事通信社)
「外国人に対する日本語教育」について言及したものは、グーグルで探した限りではありませんでした。
ちなみに「平成26年度 国語に関する世論調査」の「やばい」に関するグラフは以下のようなものです。↓
出典:文化庁(2014) 「平成 26 年度「国語に関する世論調査」の結果の概要」(http://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/pdf/2015091702_besshi.pdf)p.14, アクセス日:2015年9月18日
正直見づらいです・・・。
同じ内容ですが、東京新聞に掲載されていたグラフ(他の地方紙も同じものを使っているところがありました)のほうが断然わかりやすかったです。
出典:東京新聞(2015年9月18日)「「やばい」=「素晴らしい」26・9% 国語世論調査」(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015091802000129.html)アクセス日:2015年9月18日
文化庁のグラフだと「ある」と「ない」のデータが両方だせ(「ある」と「ない」を足して100%にならないこともいくつか)、「やばいをいうことがある」「やばいをいうことがない」のどちらかに軸足を置く必要がないため、上記のグラフにしたのかなと推察しますが、読む側とするとちょっとわかりづらいですね・・・。