昨日の続きです。
↓紹介ビデオです。
2回目は、言語復興についての理論等を説明していました。
Zuckermannによると、言語復興と一口にいっても、reclamation(再獲得)、revitalization(復興)、reinvigoration (再活性化)と違いがあるといっていました。
- reclamation(再獲得)
すでに話されていない言語を復興する場合
例:ヘブライ語、オーストラリアアデレードのKaurna語など
- revitalization(復興)
数少ない話者しかいない、絶滅寸前の言語を復興する場合。
例: Adnyamathanha、Walmajarri(オーストラリアのアボリジニの言語), Karuk(カリフォルニア州の先住民の言語) - reinvigoration (再活性化)
多数話者がいるが、絶滅の危機にある言語を復興する場合。
例:ウェールズ語、アイルランド語、カタルーニャ語、ケベックのフランス語
また、言語復興は学際的な分野で、言語習得、外国語教育をはじめ、法学、メンタルヘルス、教育学、言語学、歴史学、政治学、メディア等様々な分野とのかかわりがあるといっていました。
言語復興に携わる研究者は、ただ絶滅危機にある言語を記録するだけでなく、コミュニティに入って、そのコミュニティのネイティブスピーカーと密接にかかわりあう必要があるといっていました。
さらに、Zuckermannが強調していたのは、言語復興の結果というのは相対的なものであり、言語復興の結果、完全で純正なもともとの言語が再現されるわけではないということです。現実的には、文法・語彙等でその言語に変化がうまれ、様々な他の言語の影響を受けながらハイブリッドな言語となるといっていました。