昨日の続きです。日本語でもGrounded Theory Approachの参考書などが複数出ていますが、今回は以下の本を読んでみました。
- 戈木クレイグヒル滋子(2006) グラウンデッド・セオリー・アプローチ 理論を生み出すまで. 新曜社:東京
Grounded theoryと一口にいっても、複数の研究手法が提唱されていますが、この本は下記のStrauss and Corbinの立場に立って書かれたものだそうです。
- Strauss, Anselm, and Juliet Corbin. Basics of Qualitative Research: Techniques and Procedures for Developing Grounded Theory. Newbury Park, CA: Sage, 1990.
和訳はこちらです。
- アンセルム・ストラウス,ジュリエット・コービン. “質的研究の基礎 グラウンデッド・セオリー開発の技法と手順.” 第 2 版) 操華子, 森岡崇訳 東京: 医学書院 (2004).
日本語で説明してくれているので、非常に読みやすいです。
上記の戈木クレイグヒル(2006)の本にも書いていましたが(p.160)、grounded theory approachの魅力の一つは、データに根付いた分析方法のため、データを分析していくうちに自分でも思いもよらなかった考えにたどりつけることのようですね。
また、grounded theory approachを習得するためには、本を読むだけでなく、ゼミやピアカンファレンス、コンサルテーションなどを通してトレーニングをする必要があると強調していました(戈木クレイグヒル 2006, p. 18-p.26)。
上記の原書と合わせて読むと、より理解も深まるのではないかと思います。