最近は言語使用・活動というのは「言葉」だけではなくて、マルチモーダル(muiltimodal)なものだと言われています。モーダルとは「形態」という意味で、マルチは「多」なので、ジェスチャーや表情、服装なども含めた多様な形態ということです。
こういった言語以外の多様な形態を調査する研究も最近増えているように思います。
下記の本の編者のMarianne Gullbergはスウェーデンのルンド大学でジェスチャーを研究しているそうなのですが、彼女の本を読んだか講演に行った(どちらか忘れました)英語話者の知り合いに、突然、「『私(I)』というときに、指で自分のどこを指す?指してみて!」と言われたことを思い出しました。
皆さんならどこを指しますか?
- Gullberg, Marianne, and Kees De Bot, eds. Gestures in language development. Vol. 28. John Benjamins Publishing, 2010.
- Seyfeddinipur, Mandana, and Marianne Gullberg. From gesture in conversation to visible action as utterance. Benjamins, 2014.
その知り合いが言うには、Gullbergの講演か本の中の研究例で、日本語母語話者は、「私」というときに自分の鼻のあたりを指し、英語話者は自分の胸のあたりを指すことが多いといったことが紹介されていたらしいのです。
そのときまでは意識はしていませんでしたが、確かに日本語では「私」というときに自分の鼻のあたりを指す人が多いかもと思った記憶があります。
第二言語習得でもジェスチャーの習得に関する研究も増えてきているようです。
今は他に優先したいことがありジェスチャーに手が出せそうにないですが、アンテナははっておきたいと思います。