Crottyの「The foundations of social research」:研究における自分の立場を認識するのに役立つ基本書です。

自分が研究をするときに、自分がどういう立場で研究をしているのか、どう物事を捉えているのかということを認識しておくことは非常に大切だと個人的に思います。

神様を信じる人と信じない人のように、そもそもの前提が違うと議論が水掛け論になってしまうことも多々あります。「神様がこういっている」といっても、信じていない人には「はあ?」となってしまうでしょうし、逆もまたしかりだと思います。

といっても、自分が世界をどう認識しているのかなんてわからないというときに、おすすめなのが以下の本です。

  • Michael J Crotty (1998) The Foundations of Social Research: Meaning and Perspective in the Research Process. SAGE Publications

装丁が違うので私が読んだのは古い方の版だとは思うのですが・・・。他にも社会科学における研究とはなんぞやということを書いた本はたくさんあると思うので、これがベストかは分からないのですが、私は随分前にたまたまこの本を薦めてもらい、読んでおいて本当に良かったと思っています。

この本では実証主義から、構築主義(constructionism)、解釈主義、ポストモダンまで様々な「主義」を説明しています。これを読んでいるときは、応用言語学の研究とは直接関係ないので、自分の研究から離れてしまっている気がしたこともありましたが、今になると自分の糧となっています。

今回書きたかったのは実はこの本ではなく、「constructivism(構成主義)」と「social constructivism(社会構成主義)」についてだったのですが、長くなるのでまた今度にします。