形態素とは
形態素は、意味を持つ最小の単位のことです。
例えば「日本語」という語は「日本」と「語」に分けられます。
ただ、「日本」をさらにわけることはできません(したら、意味がなくなるか、変わってしまいます)。
なので、「日本」と「語」が意味の最小の単位と考えられます。
「紫色」も「紫」と「色」にわけられます。
このように、意味を持つ最小の単位(「日本」「語」「紫」「色」)のことを形態素といいます。
なお、接辞や活用なども形態素になります
英語だと「played」は「play」と「ed(過去形)」にわけ、「play」と「-ed」のどちらも形態素とみなされます。
日本語の場合も「教える」は「教え」という語幹と「る」という非過去の活用で構成されていると考えられ、「教え」と「る」のどちらもが形態素となります。
「国際化」も、「国際」と、変化を表す接辞「化」に分けられ、そのどちらもが形態素とみなされます。
「お茶」も「お」という丁寧さを表す接辞と「茶」から構成されており、どちらもが形態素です。
拘束形態素(bound morpheme)
拘束形態素は、意味は持っているものの、単独で語にはなれず、他の語と結びついて初めて語になれる形態素のことをいいます。
例えば「国際化」の「化」は単独では語にはなれませんので、拘束形態素となります。
「教える」の「る」や、「お茶」の 「お」も同じです。
自由形態素/独立形態素(free morpheme)
それに対し、自由形態素(独立形態素と呼ばれることもあります)は、単独で語となれる形態素です。
「日本」「国際」「紫」「色」などは単独でも語になれるので、これらは自由形態素です。
まとめ
形態素について簡単に説明しました。
形態素は、形態論(morphology)では重要な概念になります。
形態論については以下の記事もご覧ください。
形態素については言語学の教科書にはだいたいでてくると思います。